「日米開戦の真実 大川周明著『米英東亜侵略史』を読み解く」を約20日かけてやっと読破しました。著者はあのラスプーチンと呼ばれた佐藤優氏。プロフィールを見ると佐藤氏は私とほぼ同年代であったぁ。
さて本の内容ですが、東京裁判でA級戦犯容疑者であった(精神障害のために免訴となった)「大川周明」が真珠湾攻撃直後NHKラジオで放送し、後にベストセラー書となった「開戦理由」をもとに、開戦に踏み切る情勢を分析しながら、現在も尚グローバルスタンダードに翻弄される日本の、進むべき進路を探っている本です。
よく共産党らがTV討論の際に「先の大戦は日本の侵略戦争だった」と言いますが、とてもそんな単純に一言でかたづけられる開戦では無かったと言うことがよくわかりました。当時の植民地をめぐる帝国支配の世界情勢にあってのアジア、日本の立場。欧米がアジアに執った横暴なる外交は、日本にとって日本の長い歴史に豊穣した信義に反する我慢ならぬ事ばかりで、遂に堪忍袋の緒が切れたのではなかったのかと私は思いましたよ。大川周明が、ラジオを通してイギリスやアメリカの歴史、日本の歴史、また地政学的見地、民族的背景など実に判りやすく解説し、国民に対して開戦に踏み切らすざるを得ない理由を、知的に客観的に述べております。まさにこれこそインテリジェンスです。
著者佐藤氏は、現在の日本、これからの日本の進路について、大川周明の思想に学ぶべき事が多いと深く解説しております。
私は、民主主義を採用している日本は国民みんながインテリジェンスを磨き、今後の日本国家物語を作っていくべきだと思いました。
一日遅くなりましたが親王殿下の御誕生、心よりお慶び申し上げます。
私の家で日の丸こそ掲げませんでしたが、日本国家にとって大変喜ばしい出来事であり、祝砲もしくは祝福のサイレンが各市町村全国で鳴っても良かろうかと思いました。しかし、マスコミ特にテレビの取り上げ方は醜かったですねぇ。喪服調の衣装だったりコメントが薄っぺらかったり、あげくには宮家に300万円余計に掛かるがごときの放送に至っては、このような下世話な人たちに「放送」の特権を与えていて良いのかどうか疑いたくなりました。マスコミは、皇室を単なる芸能の一部と勘違いしているのではないでしょうかねぇ。こんなマスコミが社会風潮を覆うため、当の日本人が天皇陛下の御存在の偉大さを、一番知らないのではないかと思います。マスコミは高い知識や深い歴史を正しく紹介するのが本来だと思います。「おじいちゃん」とか「お孫さん」などと一国民と同じレベルでなく、「親王殿下」などの正しい言い方を教えて欲しかったです。
さて、前回に読んだ本、白洲次郎 占領を背負った男の中で、現憲法がGHQによっていかにいい加減に机上の空論で作られ、押しつけられたか知りました。そして、引き続き読んだのが「気高く、強く、美しくあれ―日本の復活は憲法改正からはじまる」です。
この本は、今年の8月20日発行の新しいものです。
櫻井よしこ女史の提唱する新しい憲法の指針が書かれています。現憲法の欠陥は、日本人により作られたものでないため、日本の連綿たる歴史や自然風土などがまったく反映されず、ただただアメリカに二度と刃向かうことのないように構成されています。この本では、日本人に合った憲法を制定すべきだし、その際は日本の歴史や文化を十分に考慮するように提唱されております。
まったくその通りで、私もごもっともごもっともと読み進みました。また、教育基本法もGHQの意図が見え隠れし、戦前の良い部分もまったく反故にされ、国家を思う心を持たせないように誘導され、現在に至っています。
また、「天皇」は「天皇の真髄は機能ではなく万世一系の権威にある」として、他国との比較しながらも、新しい憲法では、「元首」とするのが良いとこの本では提案されています。私も賛成で?す。
今後、首相が替わった段階から憲法改正が話題の中心となるでしょう。一方で「護憲派」と呼ばれる方々も多数おります。増毛町にも護憲運動の会が存在し、平和や戦争の事を真剣に考えているようですが、戦争放棄は放棄でよいですからオリジナルな憲法を提示するなどし、いろあいろな草案を出し合えば良いのではないかと思いました。
今年4月NHKテレビ「その時歴史が動いた」で白洲次郎の番組が放送され私も見ました。ジーンズをはじめてはいた日本人、マッカーサーにも怒鳴りつけた日本人など番組導入部は印象的でした。しかし、テレビは次から次へとところてんのように押し出され、細部にわたる番組内容は今ではあまり覚えていません。
しかし、ひょんな事から白洲次郎とは遠縁の遠縁であることが判りました。私の叔母さんの嫁ぎ先が遠縁であると6月の法事のさいに知ることになりました。じゃー、それ読んでみようと取り寄せたのが白洲次郎 占領を背負った男です。
白洲次郎は日本人にはあまり知られていませんが、戦後直後のGHQ占領から講和に至るまで、吉田首相の側近として通訳などを務めた人であります。現憲法の成立顛末も書かれています。二度とアメリカに刃向かうことのないように作られ押しつけられた「憲法」。日本人の歴史や文化をまったく理解していないデリカシーのないアメリカ人が考えた現憲法であることも書かれています。
「つよい国とやさしい国どちらが好きですか」なんて言ってないで、戦争放棄は放棄でよいから日本人による日本人の憲法を早急に成立させ、しっかりと独立国としてどこの国とも対等に外交せよって思いましたよ。憲法改正は今後首相交代後に盛り上がるでしょうけど、現憲法を土台とするのではなく、白紙からまたは先人の作り上げた明治憲法を基礎に刷新して欲しいです。
サンフランシスコ講和条約の際、首相の署名を吉田茂は用意されたペンを受け取らず、胸ポケットから自分のペンを取り出してサインをしています。この部分は私、不覚にも高ぶりましたよ。その後の首相演説の原稿、白洲次郎は下見をさせられるんですが、外務省が作った文はなんと英語で書かれていた。白洲は激怒して「日本人なのだから日本語で話すべきだ」と急遽、裏方総勢で書き直す。清書する時間もなく和紙に書かれた文は、文字の大きさなどバラバラであったが、それを繋ぎ合わせて巻いた。アメリカ人からは日本のトイレットペーパーと揶揄されたが、首相は堂々と各国の前で演説を終えることが出来たのでした。
白洲は日本のいち早い経済復興には貿易が欠かせないと通商産業省を創設させ、現在の経済繁栄の礎となりました。
GHQは、本国に「従順ならざる唯一の日本人」と報告しています。次郎はあくまで対等に渡り合っています。白洲次郎の「かっこよさ」の原点は武士の精神が根底にあるような気がしました。昭和の凜とした侍が居たのだと私は感じました。
平成の現在、憲法や外交がますますクローズアップされるでしょうが、是非この本を読んでから議論して欲しいものです。
しばらく地味な仕事の為、ブログを更新していませんでしたが、それでも合間に本を読んでいます。で、この国の「義」を思う―歴史の教訓を読みました。この本は今年の7月出版されたばかりの本です。著者「渡部昇一」氏の本はこれまで数冊読んでいますが、氏の最新の本ではないかと思います。
内容はとてもタイムリーなもので、皇位継承問題や耐震強度偽装事件などなどに及んでいます。また朝日新聞への強烈な批判や、スパイ防止法の早急な成立も訴えられております。
いわゆる「ネット右翼」史観の先生とも言える氏の主張は、痛快そのものであり、ごもっともですとうなずくものばかりでした。
先日の首相靖国参拝で、なぜ大騒ぎするのかと疑問を持った「反左翼」初歩の方にお勧めですし、ネット右翼の方にも、改めてこの国の偏向ぶりを確認する上でもお勧めの一冊です。
さくらんぼ繁忙で途切れていましたが、やっと最後まで「武士道―サムライはなぜ、これほど強い精神力をもてたのか?」を読破しました。
約十年前、著名なベルギーの法学者、故ラブレー氏の家で歓待をうけて数日をすごしたことがある。ある日の散策中、私たちの会話が宗教の話題に及んだ。
「あなたがたの学校では宗教教育というものがない、とおっしゃるのですか」とこの高名な学者がたずねられた。私が、「ありません」という返事をすると、氏は驚きのあまり突然歩みをとめられた。そして容易に忘れがたい声で、「宗教がないとは。いったいあなたがたはどのようにして子孫に道徳教育を授けるのですか」と繰り返された。
そのとき、私はその質問にがく然とした。そして即答できなかった。なぜなら私が幼いころ学んだ人の倫(みち)たる教訓は、学校で受けたものではなかったからだ。そこで私に善悪の観念をつくりださせたさまざまな要素を分析してみると、そのような観念を吹きこんだものは武士道であったことにようやく思いあたった。
この本はもともと新渡戸稲造が外国人に日本人の精神を理解してもらおうとして英文で書き、それを改めて翻訳した本です。文中に200を越える注釈があります。著者が数多くの英文書を読まれて引用しております。改めて著者が偉人であると私は認識しました。
昔から日本では道徳教育というものを特別に行われていませんが、しかし、西洋よりもはるかに高い道徳性を持ち合わせていました。その根源は「義」を始めとする武士の精神が日本人の思考や社会行動に深く関わっていることは、私に限らず日本人であれば、誰しもが納得出来ることではないでしょうか。この日本人の社会性は、DNAに刻まれてもおかしくないくらい長い長い年月をかけて豊穣されたのもです。
しかし、現代とくに戦後は「個人」が優先され、自分さえよければOKみたいな風潮や、役人の汚職、社会を破壊しかねない犯罪の多発、金の亡者の出現など、日本人が長い歴史で培った美しい道徳がどんどん破壊されています。
この現代こそ、「武士道」を再認識し「日本人」として教育現場で教えるべきと私は思いました。
サクランボが一段落したので、溜まっていた未読の本を少しづつ読むことが出来るようになりました。今回は謎のコメンテーターであるフンヌさん御推薦の本「斎藤一人のツキを呼ぶ言葉―日本一の大金持ち!」を読みました。
商売で成功する人は、一般人よりもはやりひと味考え方が違うんですね。終始「なるほど」と言う言葉ばかりでした。
果樹園も直売をしている以上、「商人」の要素が大きく参考となる言葉がたくさんありました。と、言いましてもこの本の内容はいわゆる経済の難しい用語は全くなく、非常に基本的で素直に受け入れられる文面でした。日本一の金持ちになろうと思いませんが、商人以外の職種の方も参考となる本と思いました。
昨日エントリにて唐突に「惻隠」などと書いたのは、この本この国のけじめを読んだからです。著者は売れに売れている本「国家の品格」の藤原正彦氏です。
普通同じ著者で2冊目となりますと、同じような内容になってしまう傾向があり少々物足りなさを感じる場合があります。しかし、この本を読んで私は、国家の品格の再確認をしました。前書では主張がほとんどでしたので、藤原氏の人間性などが垣間見られませんでしたが、この本では、藤原先生(あえて先生と呼ばせていただきます)の人柄が見えてきます。
STVラジオ日高晤郎ショー「私の本棚」5月13日放送でも紹介されました。
藤原先生はテレビのコメント部分などに出ておられる事があります。以前のテレビでは、いわゆる小泉批判で引用されておりましたが、「官から民へ」などの批判内容では先生も「反小泉」となります。しかし、左翼的テレビ局とは違って、先生は「国体」についての意見を述べているのであって、左派ではありません。
この本で何度も出てきます新渡戸稲造の「武士道」、早速買ってきましたぁ。
本日3本目のエントリーです。
仕事やらブログやら忙しくなったので、一冊の本を読むのに日数がかかるようになりましたが、この本尊敬される国民 品格ある国家を読みました。
渡部昇一氏と岡崎久彦氏の対談形式の本です。岡崎氏はテレビにも良く出られていますし、渡部氏の本は私も何冊か読んでいます。
改めてこれまでの私なりの考え方の再認識をした次第です。文中で、国家間の同盟関係の大切さを述べられております。岡崎氏は日英関係が強固であったなら先の戦争は回避できたのではないかと分析しております。
この本を読むのに何日もかかりましたので、最初の部分は印象が薄れてきていますが、「なるほどなぁ」と思わせる部分が多かったです。
かつての日本、ことに明治の日本には品格があった。国に品格が具われば国際的な存在は増してくる。
外交の本質は国益を守ること。歴史観によって外交が左右されるなどとは、あってはならない。
やっと手に入れた「マンガ嫌韓流2」を読みました。書かれている内容は、デジタルディバイドの先端者や、私のような自称「ネット右翼」にとっては、特に新しい事はありませんでした。しかし、まぁ、一般人や未だに韓流に乗っているお方には、入門編としてお勧め出来ます。
「中国は日本を併合する」を読みました。経済や軍事を拡大する中国。友好を唱える日本でありますが、本当にそれで良いのでしょうか。
著者は「併合」ではなく「併呑」としたかったようです。毎度おなじみたかじんのそこまで言って委員会にも紹介されたようです。動画はこちら
日本国内で、愛国心とか靖国問題とかそんなレベルでもめていてる間に、中国は着々と台湾進出の準備をしています。台湾と日本は地理的に言って運命共同体であります。
本文より一部引用:
日本政府は経済援助によって中国が経済成長を遂げれば、次には政治の民主化が進み、中国はやがて欧米諸国や日本のような民主主義国家に成長し、「世界の大国」として「責任ある行動をとる」との思いこみ・思い入れに立って、中国に大規模な経済援助を供与した。
そこには、平和主義と拝金主義のぬるま湯に浸り、過酷な現実と異なる価値観を持つ中国に対する認識の欠如、中国にとっての平和とは何であるのか、中国にとっての経済的繁栄とはどのようなものかいとう分析の欠如、致命的な日本外交の欠落を見るのである。
中国がこれまで貧しいながらにも必死に核開発や領土拡張を続けた背景には、アヘン戦争のトラウマが影響しているとの事とであるらしいが、そうだとすれば、中国も不平等貿易を強制した欧米帝国主義の犠牲者であり、お気の毒であります。
しかし、現実に反日教育をして核兵器を保有し、侵略をも辞さず、自己中心的な国の中国がそこにあり、台湾侵攻を着々と進めて、やがては太平洋をも制服しようとする中国の思惑は日本にとっては脅威そのものです。
久しぶりに渡部昇一著書の本を読みました。反日に勝つ「昭和史の常識」です。以前も渡部昇一の昭和史を読みましたが内容は重複するとは言え、今回も痛快明快に「反日」に対抗し論破しています。ネット右翼のための副読本と言ったところですよ。
国をあげて反日にいそしむ中韓朝。国内においても、反日に熱心な朝日新聞(私個人的には北海道新聞の同族ですが)。これらに真っ向から歴史的事実を挙げてわかりやすく解説してくれています。
驕れる白人と闘うための日本近代史を読みました。この本は日本人がドイツ語で書いて、それを別の日本人が翻訳しているというユニークな本です。ですから、著者松原久子、訳田中敏となっています。
日本人は欧米人特に白人に対して、どうも引け目に感じているのではないでしょうか。欧米人も日本人をめくだしているフシはないでしょうか。
例えば日本人金メダルを取るとルールが変更になったり、つい最近もWBCでも、タッチアッププレーにわざわざクレームを付けたり。
20年前、ニュージーランドで数ヶ月農業実習していた時、イギリス・フランス・アメリカ・NZ人と一緒に仕事していました。その時もイギリスやフランス人は完全に私を見下していて、「スモールジャパニーズ」とか「スロージャパニーズ」とバカにしていました。私はイギリス紳士なんてウソっぱちだったと悟りました。NZ人も、多くがヨーロッパ系にもかかわらず、祖宗国であるイギリス人をポムと蔑視的に呼んでいましたから、やはり、イギリス人は尊大な態度をちょろちょろと見せていたのかも知れません。
現在でも欧米人記者が日本のニュースを流す場合、反日侮日的な伝えられ方をしています。こちら「今日の覚え書き」さん参照
さて、この本はそんなヨーロッパ人の「驕り」と闘った日本の江戸時代から現代までを鋭く書いています。
江戸時代は鎖国していた日本。狭い国土でほぼ完全に自己完結社会を築き、しかも200年以上も平和に過ごしていた我ら祖先。しかし、ヨーロッパではいち早く近代化が起こり、そして遠い東洋まで触手を伸ばして植民地を獲得して、贅を尽くしていきました。言うことを聞かない相手国に対しては攻撃を加え、不平等条約を交わし、正に白人が儲かるようにルールを決めていきました。
それに対抗すべく日本は近代化を急ぎ、とにかく西洋に追いつこうと必死に必死にもがいたのですね。その後遺症は未だにあって、白人に引け目を感じる日本人が少なからず私を含めて居るわけです。
Amazonのレビューもみてほしいと思いますが、この本は多くの方に読んで頂きたいです。人口があふれる今後の地球が平和に保つためには、江戸時代を大いに参考とすべきです。欧米のスタンダードでは、間違いなく戦争を繰り返すものと私は思いました。
ヨーロッパのほうが野蛮だった!西欧文明の恩恵に浴することで、地球上の民族は後進性から救われるという、欧米人の「優越意識」に決然と闘いを挑んだ書。ドイツで刊行され、大きな物議をかもし、著者はケルンの駅頭で、平手打ちを受けたほど。
但し、一部南京虐殺や朝鮮占領のくだりがあり、その部分は同意出来ませんでした。まぁ、その部分は1パーセント位で、それ以外はもう、目からウロコでした。
自称ネット右翼仲間の ben氏が貸してくれた本「たった一人の30年戦争」を読みました。数ヶ月前に小野田さんが自然塾を開いている特集がテレビで放送していて、私はなんとなく見ていました。この本を渡された時は、テレビでも紹介されていた記憶があって、正直読むのが億劫でした。
しかし、前回の本「国家の正体」のあとがきに小野田少尉の救出エピソードが書かれていて、これは何か繋がっているなぁと、この本の開いたのでした。
小野田さんの救出劇は、私も中高生の頃でリアルタイムにニュースを聞いているはずです。しかし、その前に生還した「横井少尉」帰還(1972)の方が鮮烈で、小野田さんは、私の中では失礼ながら二番煎じであり強烈な印象を残していませんでした。
しかしこの本を読み進めて、最初四人行動であった事など改めて知りました。一人失い一人離脱し、二人きりの遊撃活動をとる。たまに真剣な喧嘩もしたが、その最後の戦友を銃撃戦で失った小野田さんだが、それでも命令遂行の為一人で戦争を続行したのです。やがて小野田さんを発見しようとやって来た日本人の若者との出会いが、帰国のきっかけとなるのでした。 帰還した小野田さんを待っていたのは、繁栄した祖国日本でしたが、すっかり左思考に汚染された日本社会は、小野田さんにとって全く居心地悪い世の中でした。
この本を読んで改めて小野田さんのまっすぐな性格や、今の日本人の失った大切な心を見た思いがしました。書かれいてる文章は小説ではなく体験した描写であり、小塚氏が撃たれた部分や、小塚氏の墓標に手を合わせた部分など涙があふれそうになる箇所もありました。
一部引用
私は戦場での30年、「生きる」意味を真剣に考えた。戦前、人々は「命を惜しむな」と教えられ、死を覚悟して生きた。戦後、日本人は「命を惜しまなければいけない」時代になった。何かを”命がけ”でやることを否定してしまった。だが、死を意識しないことで、日本人は「生きる」ことをおろそかにしてしまってはいないだろうか。
昨日までの4日間、土地改良の寄稿分を転記したので、ブログ更新をたいそう楽させていただきました。その間にこの本、日下公人著「国家の正体」を読みました。著者の本は以前に「闘え日本人」や、「人間はな戦争をやめられないのか」、また「日本の文化力が世界を幸せにする」を読んでいます。
今回の本は、対談なども交えています。日本を語る際にテレビなどに出てくるコメンテーターなどは日本の事を「この国は・・」とよく言いますが、その他人事のように話すのに違和感があり、「我が国は・・」と言うべきと言っております(アマゾンのレビュー参照)。グローバルスタンダードからローカルスタンダードへ変遷するであろう世界において、日本は世界のお手本になるかも知れないなど、改めて日本文化の可能性を再認識しました。
この本「国家の品格」を読みました(新潮社のページはこちら)
著者り藤原正彦氏は、3月12日の「報道2001」に出演されました。また、北海道では放送されていませんが、「たかじんのそこまで言って委員会」にもこの本についての放送がなされたようです。
資本主義の勝利は幻想・情緒の文明を誇れ・英語教育より国語と漢字・論理の限界を知る・卑怯を憎む心、惻隠の情の大切さ・跪(ひざまず)く心を忘れない・武士道の精神の復興を・古典を読め・家族愛、郷土愛、人類愛・国際貢献など不要・重要なのは「文学」と「芸術」と「数学」・真のエリートを求める
論理至上である数学者なのに、論理よりも「情緒」が大切と訴えておりますし、卑怯な事はしないなど、日本人が戦後のアメリカ流金持ち論理に打ち消された大切なものを取りもどすべきだとも言っております。
私の勝手なこの本の解釈ですけど、声高にアメリカが叫ぶ「自由」や「平等」の美辞にだまされるな!その真の姿は金持ちによる卑怯なグローバルスタンダードである事に気づけ!日本の古来からの品格を取り戻し、世界平和に役立てよ!ってな事が書かれております。
文も平易で大変読みやすかったです。品格も理性も情緒も欠如した私が言うのも何なんですが、多くの人に読んでほしい一冊です。以前にも読んだ「日本文化が世界を幸せにする」にも通じるものがありますなぁ