11月19日から21日、増毛町果樹協会と増毛農産加工組合の共同開催として長野県への視察旅行を敢行しました。生産者男女7名に増毛町役場、JA、農業改良普及センターを含め11名で信州に向かいました。飛行機の便が往復とも昼頃なので、初日と三日目はほぼ移動となり視察は実質20日の一日しかなくあわただしいスケジュールとなりました。
20日まず訪れたのは小布施町の農産物の直売や、加工施設を備える6次産業センター「花と緑の館販売センター」。
「6次産業」など誰も言葉すら知らなかった平成11年にいち早く、地元農産物の加工販売を手がける仕組みづくりをしているセンターです。このセンターの商品は「小布施屋」ブランドで販売展開しています。
小布施は酸っぱいりんご「ブラムリー」を二十数年前に導入し地道に魅力を高め今に至ります。当果樹園がブラムリーを販売できるのも小布施の活動があったからなのです。日本の生産者レベルでブラムリーは全く評価に値しない品種。事実増毛でもジュースの原料として当初11軒の果樹園で20本づつ導入していますが皆、伐採して増毛で残っているのは20本程度になっています。
現在小布施では東京の高級果物店、新宿高野や英国大使館ともタイアップして、より一層ブラムリーの魅力と知名度アップに奮闘中。
数年前から小布施では酸果桜桃(酸っぱい加工用サクランボ)に注目して、生産加工販売の模索中。まだまだ樹が小さいのでこれからドンドン収穫されるでしょうから、小布施屋の手腕が試されそうです。増毛でも去年、酸果桜桃を数本ですが導入しています。
センター前では花がたくさん売られており、売上が好調のようですが、加工部門ではいろいろ課題が浮き上がっているようで、設備など更新や機構の見直しなどもなされ始めているそうです。
酸っぱくて青くて日本では誰も見向きもしなかった調理用リンゴ「ブラムリー」。そんなリンゴがこれほどの知名度を持つようになったのは、小布施の人たちの並々ななぬ努力と情熱があったからに間違いありません。ブラムリーは日本ではまだまだ存在を知らない品種でので、今後、どう発展していくのか分かりませんが、その先駆的活動した小布施に敬意を表したいと思いました。