20日のエントリで増毛町の議員定数大幅削減を訴える記事を書きました。これについて、もう少し判りやすく整理したいと思います。
今日、例のごとく「まちづくり町民会議」がありました。その中でも、例えば福祉の話をしていても、結局は議員の仕事・任務に関する話題に帰結します。メンバー数人は、何人かの町会議員さんと議論して、ずいぶんと考え方のギャップに驚いていて、呆れていると言うより諦めの心持ちの方もおりました。
数日前のニュースで、余市町の赤字予算計上がありました。道新記事こちら
※記事は時間が経過すると削除されますから、コピペで引用しますよ(無断です)。
4億円歳入不足、実質赤字予算に 余市町、一般会計 2006/02/22 09:26
【余市】後志管内余市町は二十一日、二○○六年度の町一般会計当初予算案について、約四億一千万円の歳入不足を解消できず、不足分を収入見込みのないカラ財源として「その他雑入」に計上する実質赤字予算とすることを明らかにした。
町は赤字予算の原因として、三位一体改革で地方交付税が○三年度比で約三億円減少する一方、歳出面では公債費など義務的経費が大きいため抜本的削減が難しく、不足分を補ってきた財政調整などの基金が○五年度でほぼ底をついたことを挙げている。
今後、職員手当など人件費の削減や町内各種団体への補助金カット、町税や保育料などの滞納対策強化に取り組むが、単年度での収支均衡は厳しく、「最悪の場合、三、四年後に累積赤字が十億円を超え、財政再建団体に転落する可能性がある」(総務部)としている。
道によると、道内では○四、○五年度に小樽市が、○五年度に留萌市と根室管内羅臼町が、収入見込みがない財源を計上する手法で実質赤字予算を編成、近年では余市が四例目となる。他の市町村の○六年度予算案については「まだ全体を掌握していない」(市町村課)という。
増毛町も他人事でありません。まぁ、しかしねぇ、国会ではメールごときで大騒ぎしていますが、地方のこの深刻さを考えてくれる人はいないんでしょうかねー。逢坂さんよ!この地方の惨状を国政に訴えてくださいねー。メール真偽で騒いでいる自体、国政程度の低さが露呈していますよっ。ったく!
さて、増毛町の財政危機はもはや緊急事態です。非常事態宣言に価すると私は認識しています。この事を町会議員さん達はどの程度の認識なのでしょうかね。まっ、私の考え方のフローチャートを書いてみたいと思いますよ。
・増毛町の財政は非常事態。大幅な支出削減が求められる
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・行政サービスの低下は避けられない
各団体補助金カット、福祉、教育、果ては除雪等まで町民に我慢や負担増を求めざるを得ない
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・全町民がまず、町財政危機を認識し、共有する必要がある。
町民総勢で危機を乗り越える覚悟が必要。町民力の活用が不可欠(例えばボランティア等)
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・旧態依然の意識を町民全員が変革しなければならない
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・リーダー(町長・町会議員・役場職員)が窮状を町民に知らしめる
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・リーダーがまず、指針とその態度を町民に示し、率先して意識改革を行うべき
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・当然、リーダーの責任は今後さらに重くなる
↓
・議員報酬削減—->重い責任を付託出来ない危惧がある
↓
・報酬はそのままに議員定数を大幅削減してはどうか
↓
・選挙が厳しくなると、適切な政策論議が深まる
当然、選挙時には町民へのアピールが広がり、町民の意識改革に連結するしそのよいきっかけとなる
町民会議では、議員定数を14から一桁台への大幅削減を提唱しています。その理由はただ単なる議会費削減ではありません。全町民の「意識」改革の為だとご理解いただけたでしょうか。
まぁ、やっぱり活字にすると判りづらくなりました。言いたいことを活字にするのは難しいです。
疑問点がある方、また反対される町会議員さんがおられましたら、夜でしたら空いていますから、いつでも(金曜日を除く)ディベートしますので、お知らせください。
議会運営委員会では、たった2名減を打ち出したと聞いています。また、3月3日の本会議で決定する運びであるとの情報もあります。「まちづくり町民会議」は、一町民の集まりです。議員さんは町民の意見の代表者です。
しかし、その町民代表者と一町民集団と意見があまりに乖離している事実は、民意を反映していないとも言えますよ。であればなおさら議員は人数が少なくても良い事になります。
本来ならば、まちづくりは「夢」を語る場であってほしいと思います。将来を見渡したマクロの視点での「町の在り方」を語り合いたいものです。しかし、財政難の今は、足下の小さな論議を強いられ、夢さえ見ることが出来ない現状です。どうか、町をリードする皆さんには、それらを踏まえた論議をしてほしいと願っています。
【訂正:3月3日は議会運営委員会でした】
財政改革の為に、議員の数が多いから減らせと言う事は、ある種のスケーブコードにされている様に思います。何時も議会は、民意に配慮し今回も来年の定数を2議席減を決めました。議会は、いろいろな意見を持つ町民の意見をくみ上げる為に、また、議員は、四年に一度の選挙で改選されていますので、定数が余りにも少ない場合、若く意欲のある人が出ずらい環境になると思います。狭い町ですので人間関係や利害関係が絡んで選挙では、何時も意外な人が落ちたりして難しいですね。町政においても、いろいろな角度から見れる議員がいなければ、公務員は、非効率な組織ですのでまだまだ改善の余地も多いし、意識改革を促す為にも議会の力は、必要と思います。
渡部様コメントありがとうございます。
「議員数が多いほど民意を反映する」との議論は初歩の段階で終了していますが、一応説明しますと、この論が正しいのであれば、法定人数20名にすればよいのですよ。何故、議員さんの中でも削減に傾くのでしょうか?やはり財政が伴わないからでしょう。
その財政は、今後現在の6割か5割自治を強いられる可能性があります。リーダー達は、町民に対して我慢を強いることになります。「おまえら(町民)、金がないんだから我慢しろ」と言うのですよ。しかし、町民は納税者であり、その税金でリーダー達の給与が支払われているのです。
ですから、リーダーがまず自分達の大幅削減の態度を示さないと、町民への説得力はなくなります。
ですから、議会議員の定数は半分に近いくらいの数字にする必要があるのです。
明後日の議会で決めるようですが、その内容は「2名減して給与はそのまま」でしょう。そんなんで納税者に対して示しが付くのでしょうか。
今後、増毛町の財政が、今より6割から5割りになる根拠は何処にあるのですが。既に町の財政規模は、10年前から見ると5割になっています。バブル後の国の政策の失敗により、日本経済は低迷し財政の悪化を招き、その付けを小泉内閣の三位一体の改革と言って地方に押付けての現状であり、この様な事が、今後も続くとは思われません。国が思案した平成の大合併は、一様の目的は(自冶体数を1/3にする)達せられました。日本経済は、3年前を底に立ち直りを見せています。今後北海道経済も明るさが見えてくると思いますよ。交付税もそろそろ安定してくると思います。
修正(平成の大合併は、約1/3の自冶体が合併により無くなる事です。)
景気に詳しい渡部さんが、経済好転と見込んでいるとは安心材料の一つです。しかし、北海道、特に増毛町の現状は安心材料はまだまだ見つかりませんし、交付金が回復する保証もありません。合併を避けた増毛町ですから、ますます国が「ムチ」を振るうかも知れません。議員数を復活するとかは、財政が好転した段階で考えるべきで、日本の景気回復基調という要素だけで楽観視は出来ません。
5?6割自治といったのは、厳しい現状で支出を抑えるわけで、固定的費用以外の自由に使えるお金が極度に不足していますから、大幅な支出カットする覚悟が必要と言う意味です。
町会議員も、まちづくり町民会議も目指すベクトルは一致しているはずです。本来ならば、定数決定前に両者の懇談する場があれば良いと思いますね。まぁ、議長はそんな考えは全くなく、議員特権で定数は勝手に決めるとの意志が感じられます。