1月 142007
増毛町漁業協同組合代表理事組合長蝦名俊弘氏の葬儀が、昨日しめやかに開かれました。現職組合長の突然の訃報に、多くの参列者が町内の寺に集まり、厳粛ながらも盛大な葬儀が執り行われました。
蝦名氏は、ホタテ養殖事業をいち早く取り入れ、それまでの「獲る」漁業から育てる漁業への転換をされた方です。増毛町におけるホタテ養殖は北海道内でもシェアーが高く、特に稚貝の生産はシーズンになると増毛港は早朝から大変な賑わいをするほどのものとなりました。増毛町の稚貝は、オホーツク方面などに出荷され、そこで海に放されて大きくなる訳ですから、皆さんの食べているホタテはひょっとすると増毛生まれかも知れません。
蝦名氏は「育てる漁業」の先駆者的存在でしたから、「荒い漁師気質」とは反対に、穏やかでしかし芯のある方で、多くの漁師や漁組関係者から信望を集めていました。
年末の31日、除雪機のエンジンをかける際、誤って転倒して頭をぶつけた事が原因でした。不慮の事故とはいえ、これまでの人生の中で、沖での作業など、多々怪我する事もあっただろうに、ここに来てこの不幸な事態になることは誠に不条理でなりません。
葬儀には私も参列させていただきましたが、多くの方の涙と共に最後のお見送りをさせていただきました。
私の参列しましたが、全く同感です。蝦名さんの人柄や功績が簡潔に伝わる文章で、とても感心しました。
slyboy19thさん、コメントありがとうございます。
蝦名さんを乗せた霊柩車を外で見送りました。車は、蝦名さんが生まれ育った浜をぐるっと遠回りするルートで、この世のお別れをしたようです。
蝦名さんとの別れは辛いですが、豊かな「増毛の海」を守り育てる事が、蝦名さんへの弔いでもあるし、残された我々の使命であると思いました。