昨日の8月23日、長沼町にある道立中央農業試験場に於いて、北海道果樹協会主催の全道果樹生産者研修会が開かれました。全道の果樹産地から生産者や普及センター、JAなど約100名の参加がありました。
朝9時半に受付終了後、まず試験園内の状況を稲川果樹課長より説明を受けました。試験場では、新しい品種育成や寒冷地適応性などいろいろ試験栽培されており、この頃はブルーベリーの木の姿が多く見られるようになりました。
その後、試験場圃場のすぐ隣にあります「なかのフルーツパーク 仲野園芸農場」を視察しました。園主仲野勤さんは、大正15年の深川生まれ。77歳からパソコンに挑戦し現在もブログで情報発信しています。こちら参照
昭和28年には8ヶ月間アメリカ果樹研修経験もあります。昭和40年代、広く平らな土地を求め長沼に移転してきました。勤さんは、高齢ながらなおも勢力的に果樹栽培をなされており、特にブルーベリーを始めとする樹種の導入や機械化など先進的な果樹経営の先頭をいっております。視察しに来た我々に対して、おおらかに接していただきました。「樹若ければ気若し!」をモットーとして、果樹園作業に向かい合うツトムさんは、常に果樹に「勤(いそ)しむ」お方でございました。
午後からは試験場内の講堂に入り、全体集会形式で研修会が続けられました。テーマを「農業交流と庭先店頭販売」と題して、各地の事例を幾つか紹介されました。その中に、仲野勤さんの別家の「仲野満」さんの事例発表がありました。
仲野満さんも長沼で農業をしておりますが、現在は3つの農業法人に携わっている我々果樹業者からすると超先進成功者とも言えるでしょう。畑作と元々の果樹生産と合わせ持ち、ログハウスレストラン「ハーベスト」も経営されております。
自社で生産した産物をレストランで販売。生産、加工、販売の三つどもえの体制は、今後の儲かる農業経営の形態であることは、誰でも理解できることです。しかし、実現はかなり難しいのが現状です。その中で仲野満さんは、持ち前の明るさとバイタリティーで、理想的な農業形態へと発展を遂げ、尚も精力的に新製品を開発中との事でした。
発表の中で仲野さんは、加工してレストランなどで販売できれば、例えばりんごの付加価値は桁違いに高まると申しておりました。北海道中小企業同友会にも属している仲野さんは各方面からも勉強されているようで、「外貨として儲けさせていただいたら、地元に還元するようにしている」と、単に儲ける企業ではなく、地域の一員としての企業を自覚して、地元経済発展にも寄与する姿勢は見習わなければならないと思いました。
8月 242007
そろそろ具体化していく年齢ですぞ。今後の活動に期待致します。
「宮」様、激励ありがとございます。