一昨日の事で恐縮ですが、4月14日に普及センターが中心となり枝折れ被害の調査を行いました。調査に赴いたのは、普及センター2名、役場4名、農協2名、生産者から私と果樹協会長との2名で、班に分かれて果樹地帯である暑寒沢の果樹園を歩いて廻りました。
今年も多雪に見舞われ下枝が折れたりむしれたりした被害が見られました。特に大きくなりかけの数年生の樹の被害が目立ちましたし、太い枝も割れていたりする樹もありました。
被害は概ね地形的に多雪園に多かったのですが、しかし、多雪に備えていた樹形にしている園地や雪掘りをした園地は被害が少なく、やはり日頃の手入れの差が歴然とありました。
仁木や余市方面では、2年連続の大雪だったらしく、2メートル位の積雪では、その手入れをしていても被害軽減は難しかったと思いますが、増毛の場合は1.5メートル前後でしたので、被害があったといっても、さほどでなかったかと思います。
本日、果樹協会青年部を中心とした剪定を実施しました。去年大勢で剪定のお手伝いをした果樹園で、りんごのワイ台だけ今年も剪定のお手伝いをしました。
しかし、若手諸君にとって、りんごワイ台剪定の実践者が少なく、それでこの際に講習会を絡ませて、実施訓練を兼ねての剪定作業となりました。一通りのレクチャーの後、二人一組で剪定を進めました。
去年、そこそこの枝量を落としたのにもかかわらず、今年もかなりの枝があって下部に日陰をなしているので、上部枝を矮小させて、しかもワイ台による開芯型を目指した樹型としました。
しかし、枝切りには人それぞれのクセや性格が出る物で、切り終わった木の枝量は様々でした。また、いろいろ話し合いながらしかも理屈をこねて残したり、切ったりした樹ではありますが、やはり「剪定」は奥が深いと再認識させられました。
本日午後、留萌市公民館にて、第4回南るもい農業協同組合総会が開かれました。正組合員数502名の内、今日の参加者は89名。しかし、あらかじめ提出されていた書面による決議が226名、委任状が18名でした。
小平・留萌・増毛の各農協が合併して「JA南るもい」が発足しましたが、総会は4回目を迎えました。昨年は増毛で行われましたが、議長を務めさせていただいた私。今年の総会は、留萌の担当。いつも総会では、質問や討議がなかなか出ないのが常。
今回も比較的淡々と議事が進行しましたので、私は奮起して質問させていただきましたよ。18年の計画で、従業員1名減、役員3名減なのに、人件費を増やしているのはどうしてか?など。我ながら鋭い指摘!。
それでもすべての議事は無事、原案どおり了承され総会は終わりました。
3月17日FM緑の風通信のもの知りアグリで、太陽高度の話をしました。そこで、覚え書きとして・・・
まず、Google Earthなどで、自分の家付近のグリットなどの情報をメモする。写真の場合は我が家辺りの位置情報(赤い楕円の中)、東経141.524 北緯43.843 高度27m
そして、国立天文台HPの中の日の出日の入りなどのこよみ計算CGI版へ。
任意地点を指定して先ほどのデーターを入力する。すると、日の出時刻や南中時刻、太陽高度が表示されます。今日は月が昼過ぎのまだ明るい内から見えていましたが、月の高度なども確認できます。
また、今年の夏至や冬至はこちらより今年の例えば夏至は、6月21日であるから、先ほどのこよみ計算の日時に代入すると・・・
我が家での夏至の日の一番高く上がる太陽高度は、11:36に69.6度で、日の出3:51日の入り19:21であることが判ります。
ちなみに今日の南中は11:37に51.8度でした。
未だ剪定作業をしている私ですが、このほど剪定鋏を新調しました。
剪定鋏は、果樹園によっては安い鋏を短いサイクルで使う人と、私のように長く使う人と居ると思います。また、例えばブドウの剪定時は、間違って針金もろとも鋏む場合があって、たちまち刃先を痛めてしまいますので、ブドウの剪定に使う鋏は安物か古い鋏を使うようにしています。 以前使っていた鋏は写真左で「俊之」と書いています。新調したのは「天命」と刻印されているヤツです。どちらも山形県の花楯産業のものです。鋏のHPによると新発売なのですね。
古い「俊之」の方もそこそこの切れ味でgoodでした。また、普通の鋏と握りがちょっと違って刃先が右にやや角度つく感じになります。一見持ちにくいように見えますが、慣れるとすごく良いです。手首の角度が自然のまま力が入るので、すこしくらい太い枝も切れました。しかしこれ、たぶん3年は使ったと思いますが、年期が入るとガタになりまた研ぎしろも無くなりました。で、思い切って更新です。注文してからずいぶん待ちましたが、ようやく送られてきました。やはり新品は切れ味抜群です。
どちらの鋏も握りの部分の内側にバネが仕掛けてあって、握りきった時の衝撃を吸収してくれるのはありがたい機構です。いつまで使えるか判りませんが、この鋏を造ってくれた職人さんの為にも大切に使用したいと思っています。また、古い鋏もブドウ剪定用としてまだまだ活躍してもらうつもりです。
壮瞥や長沼では雪がほとんど無くなっているようですが、増毛ではまだ50?70センチほど積雪があります。当然まだ剪定中です。で、当然にして靴は冬用長靴装着。毎年のように新しくしていますが、今季履いている靴は、1月に旭川の大型店で買いました。陳列は安物を中心に色々種類がありましたが、比較的高額な品を選びました。
しかし、数日前からなんか中に汗が濡れるようになってきたんですね。靴底は分厚いので穴が空くわけもなく、接着部分が剥がれてきたのかなと思っていました。昨日道脇の雪山から滑り降りる時、ちょっとつまずいて転んだんですよ。で、長靴を見たらスネ辺りが5センチほど裂けているではないですか。
長靴は歩く際にシワになる部分があって、その部分にヒビが寄っていたんですわ。これね、材質の劣化によるものですよ。この長靴には有名タイヤメーカーの名が付いています。メイドイン中国。
3ヶ月でヒビが入るなんてね、おそらく数年前の在庫品を買わされたにちがいありません!もぅ!チックショー!
【経済の中の果樹】
日本の農業を考える上で、現在の農業は、経済活動の単なる一部である事を外せません。株の売り買いを繰り返し、莫大な金額を取り引きしているニュースが流れていますが、その同じ経済の中に農業はあります。農業も金銭との適切な交換がなされなければ成り立ちません。
しかし、一方で言うまでもなく農業生産物は、国民の生命を支える大切な「食料」です。日本の食料自給率は40%ほどであり、大半を輸入に頼っています。その食料を株と同等に扱ってよいものかとの疑問を感じます。日本人は五穀豊穣を祈念して古代から生きてきましたが、発展する経済により、今では豊作を素直に喜べる状況ではありません。獲れ過ぎればたちまち価格が安くなって、生産側・流通させる人などだれも幸せにならないのが現実です。低自給率なのに豊作を歓迎できない状況は、この国を司る政治の課題の一つです。
りんごは、とっくに輸入自由化されていますが、日本に無い病害虫の為に防疫対象となっていました。しかしこのほど、大幅に緩和され輸入拡大されます。またすでにアメリカ産サクランボは、「アメリカンチェリー」として消費者に広く認知されています。
海外産農産物は、安い労働力、画一化されたシステムでのコストダウンや、為替レート等で、国内産よりも格安で日本国内を流通するようになります。生産者は、この価格競争の中で翻弄されています。しかし、果樹園経営側の私としては、単なる価格競争に参加しようと安易に考えていません。前述したように、農産物、とりわけ果樹は「消費者にとってゆとりの食料」であり、付加の要素がたくさんあるからです。
国内果樹は、大きな経済のほんの一部内でいかに消費者に好んで買ってもらえるかにかかっています。今後は、生産現場の状態や、品種特性、健康機能的付加要素などを消費者に十分理解してもらえるかを考える必要がありそうです。
【農産物は自然の恵み】
スーパーにはたくさんの果物が陳列されています。消費者はどれにしようか迷う訳ですが、しかし、果物の知識が乏しく結果として「見てくれ」と「価格」のみで判断せざるを得ません。そこで、更なる情報提供しようと流通側が考えたのが、トレーサビリティーに代表される生産履歴や、表示です。
確かに、細かなそれらの情報は、消費者が商品を選ぶ上で大きな判断基準を与えています。しかし、消費者の望んでいる商品(果物)は、食べた時の満足感であり、幸福感です。農薬回数や肥料等の開示は当然大切ですが、本来は、果物を食べた人にどのくらいの幸福を与えられるかではないかと思います。
農産物は、言うまでも無く工業製品ではありません。陳列されているりんご全てに個性があります。消費者側も、自分達の食べる食料に対して、もっと興味を示すべきです。スーパーに溢れんばかりに並べられた果物や農産物の光景は、それは当たり前のようになっていますが、その裏には、多くの人が携わり、多くのエネルギーが使われている事を知るべきなのです。
そしてなにより果物に限らず農産物は、自然の恵みである事を忘れてはなりません。金銭によって買ってきた果物や農産物は、本当は自然からの贈り物であって、銭には換えられないほどの「ありがたい」物であることを、もう一度確認する必要があります。
そして、豊作豊穣が全ての人々にとって、心から喜べる社会であるべきだと思います。
【低農薬に取り組む】
近年の消費者志向は健康ブームに代表されるように、食べ物にも機能性を求めていたり、安全性を加味するようになりました。全国の果樹園では、どうにか農薬を軽減しようとの取り組みがなされています。
そもそも、最北産地増毛町での果樹への薬剤使用は、生育期の冷涼さから害虫の発生が比較的少なく、増毛での農薬使用数・量は、全国比50?70%です。それでも尚、農薬の低減をしようとする取り組みが、数年前から行われています。
害虫の発生は雌雄の出会いで増加しますが、その際の交信として雌の出すフェロモンが作用しています。そこで、人工的にそのフェロモンを果樹園内に蒸散させれば、オスとメスの出会いが阻害されます。
20センチくらいの針金状の管に複数の害虫のフェロモンが封入された製品が販売されています。この製品は、小規模では効果が薄いため、出来れば地域全体で取り組む必要があります。増毛では、より多くの賛同者を得てこの製品を導入して、殺虫剤散布の軽減をしました。
同時期、北海道では、安心安全な作物生産団体に対しての認証制度Yes Cleanが始まり、増毛の果樹園もいち早くその認証を受けました。
【自然と一体の農業】
防風林植栽や雨よけハウスの設置比率が向上したとは言え、果樹はやはり自然に左右される産業です。開花期の温度によって受粉を助ける訪花昆虫の動き次第で結実量は大きく変わります。生育期の温度によっては収穫期が早まったり遅まったりしますし、果実肥大も影響されます。降雨による高湿度は、生育初期から収穫期まで病害虫の発生を激化させますし、強風は、落果を招きます。果樹園は、自然の気候と一体で過ごしているのです。
そもそも果物は、人間が生きていく上で不可欠な物ではありません。しかし、果物を食する事は、ちょっとした贅沢感だったり幸福感だったりするはずです。そういう意味からすると果樹園は、「おしゃれ」な業種かも知れませし、そうだとすれば果樹園は、より一層の高品質な果物生産をしなければならないでしょう。
果樹は稲作と違い、機械化はさほど進んでいません。せいぜい農薬散布や草刈くらいのもので、収穫や管理作業は相変わらず手作業となります。その為、大面積経営は難しいのです。高品質生産を目指す上では尚更です。
【不可欠となったさくらんぼ雨よけ施設】
そこで、降雨からサクランボを守るには、「雨よけハウス」の導入が不可欠となってきたのです。雨よけハウスは、科学技術の進んだ現在でも、画期的な方法がなく、相変わらず命がけとなっています。当初、一本一本だけ掛かる「傘」的なものでしたが、さくらんぼの面積が増えてくると、大規模に施設になっていきました。しかし、これといって楽に被覆できる設備は考えられておらず、現在のさくらんぼ雨よけハウスは、普通のぶどう用のハウスの足を長くした代物です。
さくらんぼの性質は、りんごよりも上部に延びようとしますので、その分余計に高さを必要とし、被覆作業は地上約4メートルの細いパイプの上をサーカスのように歩いて作業します。被覆期間は、さくらんぼが熟して収穫するまでの期間で、約1ヶ月間です。雨よけハウスは、補助対象になり、被覆率が一気に上りました。
【販売形態の変化】
果樹園の経営は、もともと「りんご」から始まった訳ですが、現在では、さくらんぼ、洋梨、ぶどう、プルーンなどへと、その樹種を増やしています。
果樹園での販売形態は、農協を中心とする出荷も多くありますが、交通が容易になり、国民の余暇が増えてくると、消費者が直接果樹園に買いに来るようになります。果樹園では、昔から自分で売っていた下地がありますので、当然直売に応じるようになります。そこで、さらに多くの方を呼ぶべく「観光果樹園」も登場するのでした。
市場は昔から今でも、「買い手」が値段を決めます。需要が多い時は値段は上がりますが、供給過多の場合、当然価格は下落します。そこには、流通論理が優先され、その物に対する生産原価や生産に込める思いは微塵も入れられず、単なる貨幣価値のみで取引されます。
生産者が直接販売する場合、市場価格も考慮しますが、当然自分で価格を決めます。品種や選別で価格差をつけたり出来ます。また、消費者と直接会話も出来て、生産物への熱い思いや食べ方などの細かな情報も伝えることが出来ます。また、消費者の望んでいるいわゆるニーズも把握できるのです。そういう一面から、生産物の多様性も生まれてきたのだと思います。
土地改良北海道と言う冊子があります。これは(社)北海道土地改良建設協会が発行している機関誌で、一般には売っていません。おそらく、会員である道内の土建会社や役所?あたりに配布されていると思いますが、普通の人はまず目にしないはずです。その冊子の2006年1月・41号に私の寄稿しました文が載っていますので、何回かに分けて私の寄稿文を紹介します。
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自然の恵み
増毛町 ヤマセン仙北果樹園 仙北 清孝
【意外と古い増毛町における果樹の歴史】
全国視野で見て、リンゴや梨、サクランボなどの落葉果樹の産地は、ほぼ限定されています。それは、開花期に風が強い地域は適さない事と、なにより寒冷地作物でありながら、寒すぎても適さない、環境に敏感な作物だからです。北海道に於いて、これらの果樹産地は、多くありません。有名なのは余市町、その隣の仁木町でしょう。その他主な産地は、道南の七飯町、洞爺湖周辺の壮瞥町、旭川?岩見沢にかけての空知地区、そして増毛町です。また他に小規模産地では、浜益・上ノ国・長沼・札幌などあります。
増毛町の果樹は、産地として北限となります。果樹の作付け北限は初山別村と思いますが、果樹園は一軒しかなく、集団的に作付けされ経済活動をしている「産地」として捉えるならば、やはり増毛が北限と言えるでしょう。
そもそも日本で、りんご作付けは、明治初期にアメリカから苗木を導入したことから始まります。りんご栽培は、青森県があまりにも有名ですが、その始まりは北海道です。当時、アメリカから輸入された苗木は75種で、番号で呼ばれました。後に14号は「祝」、49号は「国光」、6号は「紅玉」と名付けられました。
輸入された苗木は、試験的に七飯や余市など道内数カ所に配布され植え付けられたのですが、その中に増毛町は入っていません。しかし、明治12年、小樽で「金のなる木」と称するりんご苗に興味を持った、当時の増毛の有力者が苗を入手して帰宅、庭先に植えたのが増毛町における果樹の始まりです。その4年後、石の多さから開田に適さなかった暑寒沢地区に本格的にりんごが作付けされました。増毛町の果樹栽培は、最初の苗木試験地に選ばれていませんでしたが、町の先駆者により産地形成され、道内他産地と同等の古い歴史を有しています。
【自由競争で揉まれ多様化する果樹】
農協組織が出来たのが約50年前ですから、増毛における果樹はそれより遥かに古く、当然、出荷は、自分達で行っていました。りんごは、生産量が増えるにつれ、庶民の「ちょっと贅沢な果物」になっていきました。出荷先は、市場や仲買さん、商店だったり様々です。「商い」と言ってリヤカーなどにりんごを積んだり、背負ったりして売り歩く人もいました。現在でもボンゴ車で商いをする人もおります。
物流が盛んになり、いろいろな果物が輸入されるようになると、りんごの市場価格は低迷するようになります。昭和後期、りんごは台風など強風で落果を招くリスクがあることで、果樹園では、他の種類を複合的に栽培するようになります。りんご価格低迷が拍車をかけ、りんご畑は、ブドウ畑になったり、サクランボが植えられたりしました。
増毛のサクランボは、文献こそ無いのですが、残存していた樹の太さから想像するに、百年近く前であり、本格的に栽培するまでは、りんごの防風林代わりに植えられていました。サクランボは、風で落果する事はないのでりんごのリスク分散には適しており、なにより夏の内に収入を得られる魅力がありました。減反政策により、新たにサクランボ植え付けされた圃場もありました。
さくらんぼが本格的に経営の基軸の一つになると、あらたな問題が出てきました。サクランボは収穫直前、降雨に逢うと実割れを起こして商品価値が無くなるのです。増毛ではサクランボは7月に収穫されます。20年前以前は、増毛の7月の降雨は比較的少なかったのですが、気象の変化は地球規模で変異して、現在増毛で7月は量・回数とも降雨が一段と増えてきました。
づづく
昨日はまぁ「用事」が3つありまして、めまぐるしかったです。午前中は、青年部による枝きり講習会が開かれ、中央農試から専門技術員のK氏が来町するとのことで私も参加しました。
気温がすれすれプラスのはずでしたが、風が強くて寒かったです。
「枝きり(剪定)」は樹の生態を知ることは欠かせません。この枝を切った場合、今年の収穫期や秋にはどのように枝が変化するか、どうのような新たな枝が発生するかとか想像しながら切るのです。しかし、樹はそんな理論どおりいくものではなく超アナログのものなので、そのへんが難しいとも言えます。
専技K氏は、一本枝切りしたらその樹をもう一度眺めて「あぁ良い樹だあぁ良い樹だ」と語りかけると、樹もそれに反応して良い実を付けるようになるとおっしゃった事が印象に残りました。これは一種「神がかり」でありますが、私はそれはあるし、樹の神様の存在を信じます。
もちろん、神様を前提に剪定する場合、高い技術を習得しているか、又は高い技術を習得する努力をしている人が初めて「神」を語れるべきで、私はまだまだそのレベルには達していないのでその資格は無いかも知れません。「樹と会話しながら切る」って言うレベルはかなり高尚ですが、そのようになれるように技術を研磨しなければならないと自覚しました。
いつもハードな主張ばかり書いていますが、ちゃんと仕事はしています。
リンゴ屋さんと呼ばれる果樹農家は、全国的に「枝きり」シーズンです。枝きりは「剪定(せんてい)」と言いまして、いらない枝を切り落とすのです。
樹は放っておくとドンドン大きく高くなります。そうなると下部の枝は日陰となり枯れたりしますし、ますます上部へと樹は伸びます。そうなると収穫もままならなくなります。そこで、上に伸びないように上に行くような枝(徒長枝)をまず払います。次に下の枝にも日が当たるように、陰を作るような枝も払います。ってか、そのために樹の枝の配置を考えながら切ります。っか、これが一番難しい。突き詰めれば、増毛の緯度は北緯45度あたりだから、夏場の太陽高度が内地より低いので、光の差し具合まで考慮するべきなのだよ。
また、実の成った様子を想像しながら、残す枝切る枝を判断します。
鋏を持つってのは「床屋」とも通じるし、鋸を腰に下げた様子は「侍」を連想させます。
講習会は毎年のように行って講義を受けますが、いざ、自分の樹に向かうと理論どおりに行かないのです。なぜならば、樹はすべて違うから。二つといって同じ形の樹は存在しません。ですから、切る人によってそのクセが出るし、剪定を極めるには、その道は遠いです。
今日は晴天。上部の枝を払おうと鋸を構えた延長には、暑寒別岳が見えていました(写真)
今日は特に昼過ぎ、天気が良かったですし、上空が冷たかったのか飛行機雲をなびかせ飛んでいく飛行機を見ました。時間差で3機、いずれも北に向かって行きました。(今日は南行きは見ませんでした。)
しかし、先日も書きましたが、稚内空港へ乗り入れは全日空グループのみで、この時間帯に増毛上空を通過するのには矛盾があります。チャーター機にしては、頻繁に見ますから、たぶん違うでしょう。また、飛行機雲から、これらはジェット機であり、一枚めの写真(下地写真)の雲の筋が4本に見えるところから、ジャンボ機かも知れません。
稚内空港で無いとしたら、サハリン行き?。ユジノサハリンスクとの定期便もありますが、毎日ではないし、今日は火曜で運休日。
ジャーもっと向こうのボストンとかニューヨークとかかも・・・なぞは深まる・・・
それにしても、カメラが500万画素3倍ズームじゃー、機影もこの程度にか見えません。光学10倍が欲しいところです。しかもポケットに入るコンパクトカメラ・・・・やっぱりこのカメラ欲しいところだ>カブケン氏
いま、野球WBCを見ていました。韓国戦でした。イチローがデットボールを受けるのではないかと心配していましたら、やっぱりデッドボールを受けました。予感どおりになりました。裏切りませんね。結果は韓国の勝ちとなり、もぅ、悔しさでせっかくの冷えたビールが不味くなりました。韓国でイルボンに勝ったと大騒ぎのようで、混雑してかenjoykoreaに繋がりにくくなっています。
さて、今日は一日中曇りでした。雲ははるか上空に太陽を透かす雲で、下層に黒っぽい雲が、ところどろこあって、勢いよく西から東に流れていました。2月25日のエントリにも書きましたが、今日の太陽も赤みが目立ちました。時系列で写真を撮ってみました。
コンパクトデジカメですから、露出等は完全全自動なので、ホワイトバランスなどが光線により変わるとは思いますが、それでもやっぱり太陽は赤く見えています。夕方の赤は当たり前ですが、午前中でもやや赤いし、午後からは赤みを増しています。
ラジオやニュースでは、全く取り上げられていませんが、もしかしたら空気中、特に上空の塵の密度が高いのかも知れませんが、本当のところはいかに・・・・
枝きり特にサクランボを切っていると、上の方を見上げる動作が多くなります。ですから空には敏感になっているかも知れませんが、増毛上空を定時にジェット飛行機が飛んでいきます。14時頃に北へ向かう飛行機は、よく見ます。今日は15:30に南に向かうジェットも見えましたから、たぶん復路便なのでしょう。で全日空時刻表を見てみると・・・
出発地 稚内発着 到着地
丘珠0815 ?Q83?> 0905
0935 ?Q83?> 札幌1035
東京1105 ?32A?> 1300
1335 ?32A?> 東京1535
札幌1405 ?Q83?> 1510
1535 ?Q83?> 丘珠1625
利尻発着
札幌1105 ?Q83?> 1205
1230 ?Q83?> 札幌1335
Q83 = DHC8-Q300
32A = A320
となっています。ありゃ・・・
この時刻どおりだと、増毛上空を飛行した便と一致しませんよ。2月下旬には、14時台には3機ほどの飛行もあつたのです。臨時便なか、それとも国際線なのか不明です。
それにしても稚内行きとなれば、冬の流氷観光が盛んな証拠です。まぁ、何人乗っているのかは不明ですけどね。
飛行機をみるとちょっぴりワクワクしますが、観光客さんが増毛を飛び越えて出かけるのには、ちょっと嫉妬してしまいますねぇ。