7月 152004
 


さくらんぼは雨が降ると実割れし、また長雨だと色艶もなくなり全く悪くなる。そこで登場したのが「雨よけハウス」だ。もう登場してから20年近くになると思う。その設備は単に野菜などで使われているアーチ型を長足で高くしたものだ。約4メートルのパイプの上をサーカスのように歩いて、透明のポリを張って、さらに飛ばないようにハウスバンドで固定する。ハンドの端はしばる。誠に原始的、しかも高所で危険。
もっと簡単に出来ないのか。アメリカではカーテンのようにサッと引いてテントをかけるというので壮瞥の果樹園青年部が視察したところ、もともとアメリカの産地は雨が少なく、日本に応用するにはちょっと向いていないとの事だった。
もともと「雨よけハウス」は雨の時だけ架かればよいのに、現在の設備では張りっぱなしで、内部は高温になる。できれば雨が上がったら被覆を解かれる仕組みがよい。
収穫時に雨を嫌うのは他にも「ぶどう」「プルーン」などたくさんあるし、広い場所に簡単に被覆できるようになれば、たとえばイベント会場などその用途は計り知れない。これで特許でもとったらワールドワイドなビジネスチャンスとなるだろう。
きっと世界中でこのような設備があったらなぁと思っているに違いないのだ。さくらんぼ雨よけハウスが登場して約20年。その原型は進化せず止まったままなのだ。

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