7月 272005
昨日になって道内各市場でさくらんぼの「水門」の値段が大幅下落したようです。採算とかの次元でなく、包装資材費程度の値段しか取れなかったそうです。
北海道産のさくらんぼは、本州送りが一部で、そのほとんどは道内消費に依存しています。今年の生育遅れも影響して、市場が欲しい時に品薄で、8月が迫って他の青果物が多く出回って来る時期に、一気にさくらんぼが流れ入れ、需要供給バランスが崩れたのです。さくらんぼは、南陽など高級さくらんぼも同時期に出ましたから、なおさらだぶつきました。
また、道南を除くと少雨傾向で露地物のさくらんぼがコンスタントに収穫されており、大産地の豊作ぎみもあります。台風接近で、あわてて収穫したために量が増えたかもしれません。
やはりロットを抱える農協は、この需要供給のバランスを予知する能力も必要ですし、やはり、道内消費に依存する流通体系の見直しや新規市場(流通)の開拓も益々必要となります。「水門」は、今後も生産量は減少するでしょうが、これまで超高級品種と言われている「南陽」や「紅秀峰」も、将来生産量が増えれば今の「水門」の荷の前となると思います。