7月 302005
さくらんぼ特に「水門」の市場価格が下落しました。他の品種はやや持ち直したものの、一部を除き例年より低価に格推移しているように思います。
今年は7月も暑いと思った日は少なく、しかしいつの間にかうなぎを食べる日がすぎてしまいました。量販店では、すでに「お盆」に向けての商品形態を取り始めている様で、さくらんぼの販売スペースはだんだんと狭くなっていると言います。
しかし、今年のさくらんぼは特に水門は、例年より10日ほど遅く生育し、当然収穫も一週間ほどずれ込みました。道内産東京送りは、夏の盛りを向かえ気温上昇し、水門の日持ちの悪さから早々に閉ざされました。道内産「水門」の収穫ピークには、市場は道内のみとなったようで、当然供給過剰を招き価格は下落しました。
人間が道内さくらんぼを一番欲しいと感じる時になくて、そろそろ欲しなくなった頃にたくさんのさくらんぼが流れ入れ、バランスと言うのは実に皮肉なものです。
8月に入るとさらにこの傾向は強まって、さくらんぼよりもメロンやプラムの初秋くだものモードになります。さくらんぼは、その暦の狭い隙間に出荷されなければ存在価値がないのです。
作物は気候により左右されますが、人間は自然界でなく人間の創った「暦」の都合で左右される気難しい存在なのかもしれません。