8月 262004
 

 25日、北海道果樹協会青年部の夏季研修会が三笠市、砂川市で開かれ、私もパネラーとして参加しました。視察先として、古い民家を古材のまま再生する武部建設、ブドウ栽培からワイン醸造販売する山崎ワイナリー、そして三谷果樹園を見てきました。今回の研修は内容が濃かったので、何回かに分けて感想などをアップしようと思います。2004-08-26.jpg
 武部建設の社長武部豊樹さんは、「企業としての競争力」として、古さを現在に活かすやり方を取り入れたところ、「ものづくり」の本質に触れたと語られた。
 「自然環境」や「歴史」を理解して独自性をアピール。しかし、単なる見せ掛けの上っ面だけの建物では納得できない「こだわり」。そのためには、大手との価格競争は無味乾燥したむなしさだけであり、利用者(消費者)本位の「本物」を追求すべきなのだ。「住」は安い大量生産よりも少量でも安全安心の高品質なものが求められている。そのため、技術を鍛錬することで大工さんの気持ちも本来の「職人魂」を奮い立たせた。
 しかし、ともすると我がままになりがちな単なる消費者ニーズを求めているわけではない。「建設」に対する考え方やプロセスを示し、時には提案し、お客様との相互理解を深めることにも重点を置いている。
 まさしく、現代におかれている「食」の処遇と「建設」は「ものづくり」の心や目指すものは共通しているとの事だった。
 改めて武部建設が手がけた砂川三谷果樹園の「アップルガーデン」(写真)は、スミからスミまで職人の「手」がかけられたものであり、同時に職人の「魂」、以前に使われていたこの建物の歴史、果ては原生林から切り出されたであろうこの「木材」のすばらしさを感じさせる建物であった。

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