2月 142006
 

 昨日は午後からみぞれ気味な天気となり、今日も日中は暖気でした。気温が上がると、積雪は下がります(当然)。
 わい性台のりんご(2001年ふじ)は、まだ7年?(忘れた)位の、人間で言うと青年期のあたりの樹。樹高もまだ低いし、幹もまだ細いです。そんな樹に、今年の雪はちょっと過酷です。
 暖気の時に積もった雪が固まり、雪解けとともに徐々に枝を地面方向に引っ張ります。耐えられなくなった枝は、幹の付け根あたりで引き裂かれるように傷むのです。
 そこで、この列だけ、雪に埋まった枝を掘り出してやりました。雪に埋まってしまうような枝は、なるべく付けないように剪定しておけばよいのですが、そうすると枝数が少なくなります。積雪は雪国の宿命ですが、いろいろ苦労があります。
 また午後から果樹農薬講習会があり、普及センターから農薬使用の注意がありました。今年から登録農薬の使用厳格化がされ、隣接種に対する農薬が飛散して(ドリフト)無登録農薬がかからないようにとの注意喚起です(ポジティブリスト)。
 まぁ、消費者に対して「安全・安心」の見地から、一見当然の事です。しかし、農薬の登録は樹種ごとに使用基準が細かく指定してされており、その登録には多額の費用がかかります。しかもその登録は農薬メーカーが役所に申請して行うので、当然たくさん売れる農薬(利益の高い薬)には積極的に登録しますが、反面、作付けが少ない樹種への登録はコスト面から敬遠されます。マイナー樹種との隣接園でドリフトが避けられない場合、ポジティブリストの観点からすると、樹種をまたぐ共通農薬の使用が求められます。そうすると使用できる農薬品目が極端に少なくなります。
 無登録農薬が一切かからないようにするのは、当然としても、登録システムの矛盾の是正が必要となるでしょう。また、国内農産物に対しては厳しい農薬使用を求めているのに、輸入農産物に対する例えばポストハーベスト(収穫後の農薬使用)を認める等の疑問点も浮かび上がります。
 どうやら、農産物の生産は農林水産省であり、流通する農産物は食品として厚生労働省管轄だったりと、縦割り行政の弊害も露呈しそうです。

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