9月 302005
 

 さっき、FMもえる「FM緑の風通信」の放送を終えて帰ってきました。「もの知りアグリ」で、果粉の話をしてきました。あと、五穀豊穣のお話も。こちらは後ほど詳しく書きたいと思います。
 さて、今日は「みちのく」の色濃いのを収穫しました。
 日本のりんご栽培の始まりは明治初期。当時にアメリカから渡ってきたいくつかの品種のほとんどは現在作付けされていません。「祝(いわい)」「国光(こっこう)」などは、ほとんど見なくなりました。りんごの品種は、どんどんと更新され、「甘み」を重視する品種にシフトしてきました。
 「みちのく」は、そんなに古い品種ではありませんが、これも絶滅危惧品種と言えるでしょう。この品種は、大変おいしいのですが、日持ちがよくなく、また落果しやすい欠点があります。おそらく、その欠点が市場価格を引き上げることなく、メジャーとならなかったのではないかと思います。今では、苗木屋さんのカタログにも載っていません。
 しかし、「みちのく」は熱烈なファンがおります。でぶっと横にふくれるカボチャ型の形で、色は濃い深い赤です。また、普通のりんごは、切ると果肉が変色しますが、この品種は何故か褐色することなく、奇麗な切り口のままなんです。おそらく、市場よりも「直売」に適した品種なのかも知れません。
 当果樹園では、この品種を作付けして約20年ほど経つと思いますが、樹の老木化してきました。年数を重ねるとこの品種は、「フラン病」が一気に増え出す弱点もあったんです。残念ながら当果樹園でもこの品種は、衰退の一途をたどっていると言えます。

  2 コメント

  1. 懐かしいです、我が家にも20本ほどありましたが7?8年前に絶滅してしまいました。甘みの強い品種だったと記憶していますが、収穫前落果ありましたねぇ。昭和50年代後半のポストスターキング時代の品種のひとつでした。

  2. 先ほど携帯電話に「みちのく」の問い合わせがありましたよ。この品種は普及する前に衰退しましたが、本当はヒット品種だったのかもよ!

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