久しぶりに左・右以外の本を読みました。「温泉教授の温泉ゼミナール」です。
先々週の日曜日の午後に何気なく聴いていたNHKラジオに温泉の話題が出ていて、著者も出演していました。留萌の書店(ホーマックの横)には、別に2冊続編の本がありましたが、一番古いのを買ってきました。松田氏は、この他にもたっくさん稿を出しているようですこちら
さて、本の内容はアマゾンのレビューを見ていただきたいですが、読者には辛口の批評が多いのです。
平成になってたくさん立派な温泉が各自治体で作られていきました。しかし、それらは「循環式」であり、法律上は温泉であっても古来から日本人がイメージする「温泉」ではないと訴えております。
アマゾンのレビューで「塩素」についてどうのこうのの辛口批評ですが、科学的には私にも判りませんが、農産物の「農薬」の受ける印象と似ているなぁと思いました。また、循環式温泉は塩素殺菌は欠かせないし、その塩素で、温泉含有成分が変化する事も十分考えられるので、やはり、湧出の状態のお湯に浸かりたいですよね。
まぁ、本来の「温泉」って言うのは著者も書いているように、「掛け流し」でしょう。燃料を使わなくても浴せるのは魅力の一つでしょうし、熱すぎて水を入れたとしても私はOKと思うのです。
もちろん、循環式であっても一生懸命リゾート造りをしている温泉地や温泉宿もありますし、燃料を焚いて暖めたのであれば、エネルギーを大切に活用すべきと私は思います。
この本で一番のテーマは、本来の「温泉」もありますが、「観光地」の在り方を説いています。別府・湯布院・黒川の変遷を例に、日本が進んできた時代背景を考慮し、本来の温泉地はどうあるべきかを書いています。これは、温泉に限らず「観光地」造りのヒントとも言えましょう。
温泉好き、温泉フリーク、温泉で癒されたい、どこの温泉に行こうかなっ、などという方はこの本を読んでから出かけた方が良いですよ。
さて、私がこれまで行って入った温泉で、間違いなく循環させていない本来の温泉ってどこかなぁ・・・・岩尾別温泉ホテル地の涯(斜里)、熊の湯(羅臼)、トムラウシ温泉東大東荘(新得)、野中温泉別館(雌阿寒温泉)、稜雲閣(十勝岳温泉)、天人閣(天人峡温泉)、伊藤温泉(支笏湖)、朝日温泉(雷電)、鹿の湯(鹿追)、二股ラジウム温泉(長万部)、管野温泉(然別峡)、大雪高原山荘(大雪高原温泉)さくらさくら温泉(九州霧島)、えびの高原温泉(九州)、東山温泉新滝(会津)、玉子湯(福島)、ポリネシアンスパ(ニュージーランドロトルア)ってとこかなぁ間違っているかもしれませんけどね。
3月 132006