3月12日朝、宿である「Bramley Apple Inn」の朝食はイングリッシュスタイルだ。まず紅茶かコーヒーか尋ねられるんだが、せっかくなので紅茶を注文。ミルクをたっぷり入れて優雅に朝の雰囲気を味わう。コースターはリンゴの板だ。まもなく別の二人づれのお客さんも一階に降りてきて、窓際に座った。
そして運ばれた私の朝食。これが正真正銘のイングリッシュスタイルなのかあ。知ったかぶりしていたオレも本物を見たのは初めて。
特別に味を付けていないようだが、目玉焼きの下に隠れているジャガイモ・マッシュルームにはソーセージやベーコンの脂の香りがしみている。朝からボリュームふっぷり。がんばって完食した。ちなみに、夜営業のバーはこんな感じで、宿主のパトリックさんがビールなどサーブしてくれる。
荷造りして宿泊代を払いチェックアウト。9時頃ジョンさん(ジョン・メリーウェザー氏)がやってきて、今日のスケジュールを記したメモを見せてくれた。ジョンさんは、パソコンで日本語訳をして印刷してきたと言う。ローマ字表記もして、日本語を話して伝えようとしてくれた。しかし機械による翻訳は、ニュアンスは分かるが完全な日本語とはならず、私は英文を読んで理解した。ジョンさんはちゃんと翻訳されているか?と尋ねてきたが、「まあまあだなぁ」という英語は私には浮かばず、手振りで答えたのでした。肝心のブラムリー原木視察は明日に持ちこし今日はジョンさんにお任せだ。
ジョンさんの車はレクサスのSUVハイブリッドだ。イギリスで日本車はそんなに多く見ないが、これはさすがに高級でしょ。ジョンさんはまず自宅に案内してくれ、奥さんを紹介してくれた。(数枚の写真撮る)
次に向かったのは、ルバーブ農家のベン(確か)さん宅。彼はいろいろな作物を自宅周辺の広大な土地に作付しているが、ルバーブ栽培で成功したそうだ。自宅の横にはたぶん会社なんだろうが、従業員らしき車がたくさん止まっていた。
ルバーブは、不思議な作物で、株をある程度育て茎を切って、暗室に株を移して約2週間するとスルスルと茎が伸びる。それを収穫して出荷するそうだ。暗くすることで、甘みあるルバーブになるらしい。彼はルバーブのスペシャリストと自称する。彼の自宅?(建物がたくさんあるので)お茶をごちそうになった。畑での話は専門的だったので、私にはほとんど話の内容は分からなかったが、ジョンさんは何度も「All Right!」と納得していた。
再びジョンさんの車でサウスウエルの街に戻ってきた。大聖堂であるミンスターの駐車場へ車を入れると、ロジャーさんと観光局などの仕事しているホーナーさん、ホーナーさんの娘マリアさんと合流した。
サウスウエルの人口は約7000人だそうであるが、人口の割りに大聖堂があるのはイギリスでも珍しいらしい。内部は厳かで歴史と格式がずっしりと感じられ、見ている私は緊張する。
紀元前と言う石もあったし、石を細かく彫刻された部屋や、大きな絵画の間があったり、サウスウエルにとっても大変な歴史遺産だ。
また、ロジャーさんらが是非私に見せたいものは、ステンドグラスだ。大きなステンドグラスがあちこちにあるが、その中にブラムリーを模したステンドグラスがある。青色を出すのが難しく、どこかに特注したらしい。