3月11日朝、浅い浅い眠りのまま起床した。日本では3.11の追悼ムード一色だろうと想像する。日本国には申し訳ないが、私は一人ロンドンで行動を開始した。今日はりんご農家や果樹試験場関係者には聖地かもしれないEast Malling Research(EMR)に行ってみる。
大きな荷物をホテルに預けて、地下鉄を乗り継いでVictoria駅にやってきた。
EMRはその名のとおりEast Malling駅のすぐ近くにある。駅の窓口で往復切符を購入。発車までの時間、大きめのコーヒーを飲み構内を散策して時間を過ごす。ビクトリア駅には何本(7か8)かホームがあるのだが、発車時間が迫らないと何番線ホームから出るのか分からない。日本であれば時刻表発表時点で発車ホームは決まっているはずだが、イギリスでは違う。ですので、自分の乗るべき電車が一体何番線なのか、電光掲示板で確認してから改札を通ることになるのだ。
今回は7番ホーム発。乗客はガラガラ。ちなみにこの電車の給電はもう一本の線路があって、どうも3本目の線路から給電しているようだ。約1時間して、高架になっている無人駅イーストモーリング駅に到着した。
駅を降りていくと、ストリートビューで何度も見たレストラン「KING & QUEEN」があって、なんだか感動。EMRの入口はこの斜め向かいだ。
しかし、ナメてた。すぐにEMRがあるのだろうと思っていたが、何百メートル(たぶん1キロくらい)も奥にある。トボトボと不安になりながら歩いていく。左側にはリンゴやナシの試験区らしき列が幾つも見えていた。そしてようやく受付に来た。
一応メールは出していたが、受付には通っていなかった。たどたどしい英語で、構内の写真を撮る許可をもらうべく話すと、道路ふちからならどこを撮っても良いとの事。また、果樹の担当官らしきメールアドレスを渡された。後で聞きたいことがあればメールしてみると良いとの事のようである。まぁ、今いろいろ説明を受けても私の英語力では理解できないから、建物や試験区に入らない約束で写真を撮ることにした。
East Malling Researchは、リンゴのわい性台木の発祥地。現在世界中で使われているM26台やM9の「M」はまさにMallingのMなのだよ。説明は受けなくても、ジーンと感動。ここの冊子とオリジナルジュース3本買った。受付の向かいの棟には石の彫刻(コンクリートかも)で作ったリンゴの花のモニュメントがあった。
プレートには「PRESENTED BY SIR JAMES & LADY MOUNT 1982」と書いていた。
後ろ側は、りんごの側花が表の中心花と時間差つけて咲いていた。
たくさんの建物があって、いろいろセクションが分かれているのだろうが、一応写真のみ。
再び来た道を歩いて帰る。現在もなお精力的にいろいろな試験をしているのだろうと、思いつつ。