7月 032005
 

 さくらんぼが色づいてきました。雨よけハウスに取り組んでいるため、地上4メートルのパイプの上から見ると、いい感じに色づきました。そこで、今日、初もぎとなりました。
 しかし、いざもぐとなると、まだ白ぽっいとかなかなか収穫できません。それに近くで見ると果実が小さいのです。
 それでもポチポチ収穫したサクランボは直売にて販売したところ、すぐに売れきれました。
 今年のサクランボは、少雨のため小粒傾向です。また、正直なところ灰星病が多発しています。味は、このまま少雨であればまずまずと思います。

6月 292005
 

 今日午後から果樹協会の集まりがあり、サクランボ生育状況などレクチャーを受けました。いまのところ5日程度の遅れであり、灰星病蔓延の注意喚起がなされました。
 午後7時前、何気にテレビかけていましたら、天気予報のついでにサクランボの一言情報みたいなのがあって、サクランボは冷やした方が酸味が抑えられて美味しく食べられるなど紹介していました。最後に「さくらんぼは今が筍」との女性アナウンサーがコメントしました。ああ、全国放送を使っての山形産販売戦略の一環だろう程度に見ていましたら、なんと北海道だけの放送でした!しかもスポンサーはホクレン!
 それからややしばらくして、「さくきらんぼ売っていますか」との問い合わせの電話が鳴りました。増毛ではまだ獲れていないし、いくら余市仁木といえどポツポツと本当の収穫始めもいいところだ!
 全国放送ならまだしも、ホクレンがスポンサーでありながら、このフライング流布は困ったものです。どこのテレビ局かはっきり分からないのですが、それにしてもこのテレビ局の認識の貧弱さにはあきれます。誰かにちょっと聞けばわかるのに。
 話はやや飛びますが、ついでに・・・・
「やい!TBSとTV朝日いいかげんにしろ!」と言いたいです。昼の番組で「若・貴のドタバタ」を一体いつまでつづけるのだっての?もう10日以上も毎日毎日やっているんじゃーないの?いくら突っ込んで取材したところで、われわれ視聴者にはまったく生産性はありません。それに単なる野次馬的取材を垂れ流して、テレビ局の番組に取り上げる興味の程度の低さを露呈していると思うんですよ。
 こんなんジャー、テレビ局の情報力の程は、たいして信用できないと感じている私でした。

6月 262005
 

 雨は朝には上がって、8時過ぎより薬剤散布しました。
 りんご・梨へ殺菌剤とダニ剤を。ダニ剤は満遍なくかけるのがポイント。そこで、走行をいつもより遅くして、散布・扇風エンジンをやや高めにかけたところ、思いがけなく薬が出たようで、いつもより1?2タンク余計にかかってしまいました。
 さくらんぼへはどうしようか悩みました。殺菌剤はEBI剤(BMI)にしたいが、これだと最終散布は収穫7日前となっており、佐藤錦が色づき始めた今日の段階では、明日以降になるとそれだけ収穫が遅くならざるをえなくなるため、面倒でしたが、さくらんぼへーも散布しました。
 しかし、夕方6時頃、霧が出できて、これ以上の散布は乾かなくなるようなきがして、半分を残して中止。明日の天気を見てかけることにします。

6月 252005
 

 今日、夕方になって雨となりました。早朝から潅水のスプリンクラーを回していて、その畑の潅水完了で、次の園に移動しようとした矢先に、降雨となりました。これで、やっと潅水作業から開放されるのかは、この雨の降り方しだいです。予報によるとたいして降らないようですが、18:20現在、雨らしい雨がしきりに降っています。
 思い起こせば前回の降雨は、12日以来です。6月だけでもこれまでの降雨量は増毛アメダスデータによるとたったの25ミリ。これじゃー水不足にもなるってもんです。
 ここ数年は、6月が乾燥気味で7月のさくらんぼ時期に、これでもかこれでもかと雨が降り、さんざんさくらんぼをいじめる天気が続きましたが、今年もそのような傾向がうかがえます。
 まぁ、どうせ降るならたくさん降って、「カラッ」と晴れて欲しいものです。いつまでもジリジリふるようであれば、さくらんぼに限らず他の作物にも病害の心配が増しますので、天の神様、そこんとこよろしくお願いします。

6月 242005
 

6月12日に書きましたシンクイムシの天敵線虫を同場所に散布しました。
 この線虫は、乾燥に弱く、というより水中生物に近いらしい。果樹園内は干ばつ気味で水分は不足しています。このまま散布した場合は線虫がすぐ死んでしまいそうなので、まず、水を500リットル散布し、その後前回同様に300リットルの水に7500万頭分の線虫を散布しました。
 今回は散布ノズルを工夫したたため、大変短時間で撒くことができました。その後、再び水を500リットル散布して、線虫が土中に流れ染み込むようにしました。
 この実地調査、うまくいってほしいと願うのでした。

6月 222005
 

 今日の増毛は暑かったです。アメダスデータでは25度程度でしたが、実感温度は真夏を思わせる気温でした。数日前の涼しさがうそのよう。この暑さで、水不足が一層深刻さを増してきました。まだ樹の葉が巻きつくなどの兆候は見られませんが、地面の草は、場所によっはしおれだしました。
 果樹園ではあちこちで、潅水をするためのエンジン音が響いています。我が屋も高回転でエンジンをふかしています。さて、その水源ですが、用水路と呼べるものはなく、排水路を転用しているのが現状です。そうすると、当然、上流部で給水されると下流は水量が満足に流れていかない事になります。
 暗黙の紳士協定といいますか、下流の様子を見ながらの給水しなければなりません。しかし、みんなが「紳士」ってわけにもいかず、「我田引水」する人が出てくると下流の人は不満がたまるのです。
 本来ならば適切なる用水路を確保する必要がありますが、自治体の財源不足で、それもかないそうもありません。
 さて、私の場合は、50%「我田引水」型。やっぱり下流に人に迷惑かけているのかも。
 ※去年買ったパソコンが故障し、明日サポートに送ることになりました。古いPCでこのブログを書いているため、写真を載せるにはすごく面倒な事になっています。しばらくはテキストのみで書きたいと思いますので、ご了承ください。

6月 202005
 

どうも乾燥気味です。カラカラ状態ではありませんが、果実が肥大するこの時期の乾燥は、果実の生育に大きな影響を及ぼします。
 他の果樹園の多くも数日前より潅水を開始していて、当果樹園も取り残されないようにと、スプリンクラーを出しました。スプリンクラーは、設置してしまえば移動するまでの数時間(私の場合は3時間?4時間を目安にしています)は、他の仕事ができます。
 しかし、はやり移動時のホースを引きずるなどの労力は大変疲れるものです。

6月 182005
 

 さくらんぼ雨よけハウスの今年度建設は、パイプ注文の計算間違いにより、計画通りに出来ませんで、現在不足パイプを注文中です。しかし、全国的な鉄材の不足から、おいそれと配達ならず、来週にずれ込むようです。そこで、間に合うだけで、優先度の高い樹に今年分アーチをかけました。
 その部分は、ちょうどアーチの谷間にも樹があって、雨どいを設置しようと思って、現在その作業中です。雨どいは、見た以上に値が張り、もっと安くならないのかと思います。
 それに、たぶん雨どいなど作っているメーカーが、「高所で1ヶ月程度の使用」を意識していないようで、恒久的な紐張り用に出来ています。まったく、サクランボの雨よけハウスが始まって約20年も経とうかと言うこの平成の世の中、技術は、原始的なものですし、金具もあり合わせで、被服幕が引っかかりやすかったりとても私の満足するものではありません。
 メーカーの方に一度見てもらい、サクランボの事情に合った雨どい金具を作っていただきたいと思っております。
 それにしても、こんなアーチでやるのではなく、もっと簡単安全に雨よけが出来ないの出しょうか。

6月 172005
 

 お隣さんの仙北さんのワイ台ハックナインに八重りんご?花が咲いています。
ほとんどのりんごはすでに花時期は終わって、小さな実となっているのに、この花は今咲いています。 しかも、通常の花は花びらが5枚であるにもかかわらず、10枚かそれ以上の花びらです。科学的な原因は解りませんが、おそらく去年の台風により、花芽分化の不自然な作用によるものと思われます。台風後に桜が狂い咲きしたように、りんごも何かしらの影響があってもおかしくありません。
 しかし、時季はずれの開花はまれにあっても、このような八重状の花びらは見たことがありません。「ハッナイン」は、三倍体だと記憶しています。つまり、遺伝子がふうのりんごの三倍の数を持っているのです。この遺伝子数の違いも影響しているのかも知れません。
 他にも近くの樹にもう一つ同様に咲いていました。こちらは花びらが完全に10枚のものでした。ひっとして何かの研究材料になるかも知れません。写真ご希望の研究者がおりましたら、お知らせください。

6月 162005
 

今年増設部の雨よけハウスがようやくできあがりました。なにせ、ほとんど一人作業のため、まったくハカいきません。この後は、雨どいを付けることになります。
 ハウスを造っていると、上部からの目線となります。その際、サクランボの灰星病が目立ちます。どういう訳か、多発しています。耐えきれず、今日の夕方殺菌剤を散布しました。その際、効果アップの為、新型展着剤「パンガード」を添付しました。

6月 122005
 

 6月11日北海道新聞の一面見出しに「果物出来に三重苦」と題し北海道果樹の出来に対する落胆見出しが掲載された。
 昨年台風による落果、風雨による花芽形成不良で、花が少ない。大雪のため枝が折れた。天候不順により、果樹農家が打撃を受けているとしている。しかし、文中の内容では、サクランボはほぼ平年並みで、りんごも「量は減っても品質は下がらない」としている。結局の内容は「大したこと無いよ」といっているのだ。
 見出しと内容が食い違いを示していて、新聞の姿勢がどうなのか疑いたくなる。確かに、台風の影響は花芽など今年にも影響しており、大雪によるブドウ棚被害、枝折れ被害もある。もちろん天候不順で生育が遅れている。だからといって、果樹農家が悲惨な状態で作業しているかと言えばそんなことはなく、あくまでも収穫を目指して、毎日の営農に励んでいるのだ。当面のサクランボも果実が肥大してきて、今年はよい収穫となるようにと思っているし、りんごはまだなり具合がはっきりしないが、今年もよりよい品質の物を作ろうと努力している最中だ。
 昨年台風通過後、おおくの励ましを消費者から頂いた。しかし、台風で、多くの果実が落果した報道により、わずかに残ったりんごが、なかなか売れないという現象が生じた。これは、報道が先行し、消費者の中に「りんごはみんな落ちてしまった」と誤認をさせてしまったからではないかと私は思っている。それ故、報道は印象だけで書いて欲しくないと思うのである。
 幸いにして、ネットで見ている方は、果樹園ブログで、実際の様子を多少なりとも伺い知る環境にあるので、ブログを見ていただければ、果樹農家は決して落胆していない事はおわかりと思う。
 自ら情報を得るのにネットは強力なツールとなりつつあり、さらにブログの普及により、マスコミが書かなかったあらゆる情報を見ることが可能になった。ネットからの知識を広めた人をネデジタル・ディバイドというらしい。こちら参照。マスコミに携わる人は、「オピニオンリーダー」であると勘違いしてもらっては困る。すでにマスコミの偏重報道など、ネットではどんどんと解明暴露されててきている。

6月 122005
 

 近年消費者の農薬に対する心証は悪く「農薬は害」とイメージが先行しています。当然、殺虫剤はその強弱はあっても有毒です。そこで、我々も少しでも減農薬にと取り組んでいるのが、「Yes!clean」の取得です。害虫のフェロモンで交信攪乱をして、交尾を阻止する方法ですが、これでは害虫の初期数は変わらないため、比較的消極的に方法です。
 そこで、各メーカーでは積極的に害虫を減らす方法は無いかとしのぎを削っていて、登場したのが「天敵製剤」です。剤といっても、天敵となる虫や害虫にだけかかる病原菌、天敵に寄生したり捕食する虫や微生物といった、生物そのものです。
 すでにダニを食べるダニとか、アブラムシに寄生する寄生性天敵剤など売られています。これらの生物農薬?ですと、これまでの有毒剤と違って、害虫のみをターゲットとするので、安全と言うわけです。しかし、まだまだマイナーで、値段も非常に高く、用法も普及していないのが現状です。
 6月10日に当果樹園の一角で、「シンクイ虫」に対するこの製剤の調査実験がはじまりました。使用したのは「バイオセーフ」こちら参照普及センターとメーカーからも来園され、道内初の調査のようです。
 この剤は線虫の一種で、シンクイ虫の幼虫が地中で越冬するので、その幼虫に寄生して、やがてその幼虫は敗血症で死んでしまうというものです。この天敵の線虫は非常にデリケートで、暑さや寒さで死んでしまうため、環境には影響しないとの事でした。
 水300リットルに、納豆パックほどの容器に入った黄色い固まりを溶かします。このパックには実に何億もの線虫がいるらしい。線虫の大きさは長さで0.5ミリ以下で、太さはさらに小さいので、肉眼では見えませんでした。それを地面に散布しました。この線虫は水性のため、さらに水をかけて地面に流ししみこませるひつようがあるようです。実用されれば、雨の日に散布するという事になりそうです。
 さらに下旬にもう一度散布して、シンクイ虫がどれだけ発生するのか調査る予定となっています。順次報告したいと思います。

6月 092005
 

 今日、りんご落花直後と、さくらんぼへの薬剤散布をしました。午前10時過ぎから昼を鋏んで夕方7時ころまでかかりまして、もう飽きます。約12タンク(1000L/1タンク)かけましたが、未だに耳がゴワンゴワンと鳴っている気がします。
 さて、スプレヤーが空くまで午前中は草刈りをしていました。トラクターに装着するタイプでやりました。出っ張った回転羽は障害物に当たるとバネで回避するしくみとなっている「川南式」
です。ワイ台の支柱部へは、この出っ張り羽をわざとぶつけて進みます。その際、その衝撃でりんごの花びらがふるい落とされます。その模様がこの写真ですが、花びらなのかゴミなのか判別付かないようで、申し訳ありませんが、よく見ていただければ解ると思います。
 花びらが散る時期を「落花期」と申しまして、花にしてみれば、もうお花は終わったので、昆虫たちは来なくても結構ですと言うことです。すなわち、結実したかしないか、我々にはまだ解りませんが、樹にしてみれば決着済みと言うわけです。
 さて、その決着はどうなったかは、もう少し経ってから、果実肥大することでわれわれが知る事が出来ます。

6月 072005
 

 本年のミツバチ達の果樹園による役目は、本日をもってお役ご免となりました。りんごや梨の花がほぼ終了し、また、サクランボの病害防除などのため、各果樹園に配置していたミツバチ達を今日の夕方、遠くの場所へ運び出しました。
 今年の蜂移動時の刺されたメンバーは、数名にのぼる模様で、私も最期の最期に危うく刺されそうになりました。頭の網をはずして軽トラに乗り込もうとした瞬間に軍手にミツバチ一匹が絡んできました。あわてて払いのけたので、難を逃れました。
 ミツバチ達の今年の果樹園での働きは、さくらんぼでの数日の高温と、リンゴの2日ほどの高温が幸いして、サクランボの結実もまぁまぁですし、りんごはまだ解りませんが、花びらの落ち(落花)が、あっという間で、さーっと散って来ましたので、この調子ですと、りんごの結実もまぁまぁかなっと思います。

6月 062005
 

本日、増毛町果樹協会の現地研修会並びに、恒例の「お花見」と称する懇親会が開かれました。
 普及センターより今年の生育状況を伺いましたところ、今年の心配事は、?りんごの花芽が例年より少ない(晩生種は一層少ない) ?5/19以降にまとまった雨が無く、少雨傾向であり、潅水を行なう事を検討せよ ?殺虫剤の散布がしばらく無いため、毛虫や尺取虫等の害虫が多発している。また、りんごのダニも多発傾向であり、防除を急ぐ必要がある。 ?生育が遅れているため、この傾向は平成8年の推移に酷似している。ちなみに平成8年のサクランボ(佐藤錦)のもぎはじめが7月15日であることから、今年もややそれに近いだろうと予想される。
 などの注意を伺いました。その後は恒例の懇親会と言う事で、ジンギスカンをやりました。

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